2008年12月3日水曜日

「今年はおせち料理は作らない!」(板橋区の女性)

世界大不況への対処の仕方につき日経で拾った名言:
NIKKEI NET(日経ネット):雇用・家計、凍える師走 「お節料理も作らない」: "東京都豊島区の「ハローワーク池袋」には、仕事を求める人が早朝から訪れた。生後3カ月の子どもを抱きながら求人情報を眺めていた板橋区の女性(33)は夫が印刷業を経営。「この不景気でいつ仕事がなくなるか分からない。年末が乗り切れるかどうか……」と仕事を探しに来た。育児費用がかさむ分、日々の食費を切り詰めているといい、「今年はお節料理も作らない」ときっぱり。"
こういう不況対応力のある女性が居る限りニッポンは大丈夫。ニッポンもまだまだ捨てたものではない。

今晩のNHKローカルニュースでは「PC」なアナウンサーが「不況であってもおせち料理は豪華に食べましょう」と言っていたが、アホか。NHKは国民がイソップのキリギリスになるのを薦めているのか。この不況のなかでは、当然、節約節約でいくのが正解だ。農村商業主義に毒された高い「おせち料理」とやらを買ってあいつらにぼられることとおさらばするいい機会だ。

本来、日本の家庭では正月にあんな(いわゆるおせち料理という)豪華なものは食わなかった。宮中の正月献立も餅とミソを基本としたごく質素なものだ。散人が子供だったときもそうだった。もちろん数の子は出たが、当時は、数の子は田圃の肥料にするぐらい安い食材だった。「暮らしの手帖」が正月には伝統の「おせち料理」という質素なものではなくもっと栄養がある合理的で美味しいものを食べましょうという特集を組んだぐらいだ。

おいらも、新年にはおせち料理は必要最小限にとどめる所存。オリジン弁当かなんかで売っている一食分で充分以上だ。この非常時、贅沢は敵なのである。第一、あのおせち料理とやらは、美味しくないうえに高すぎる。食い物にこだわるのは、社会的上昇階段を閉ざされて心理的に屈折し、高価な食い物にこだわるしかなかった「札差し」と同じで、カッコが悪い。

0 件のコメント: