2009年1月12日月曜日

「安さだけで買うな、生産者を応援しよう」(小山薫堂)……そう思うのは勝手だが、それを他人に強制するな!

今朝の日経「領空侵犯」インタビューで小山薫堂が「迷言」を披露している。曰く:
  1. 安さだけでは買うな。(食べ物などで)異常に安い商品は倫理的におかしい。
  2. 消費者は倫理観を持たねばならない。義務教育で教えるべきだ。
  3. ときには「無駄遣い」も必要だ。定額給付金で無駄遣いをしよう。
  4. 嘗てソニーのAIBOを三台買った。得したことはなかったがロボット文化を応援できて満足だ。
自分の信念で自分のお金をどのように使おうとそれは個人の自由である。しかし他人にそれを強制するな。

ニッポンの農家を応援したいから、またニッポンの農村文化を守りたいからといって高い国産農産物を敢えて買う人が悪いとは言わない。これは個人の信教の問題だ。ふるさと納税と同じで、これは一種の寄付行為である。

しかしそれを国民全員に強制するのは大問題である。信教の自由の否定どころか、特定宗教をみんなに強制することと同じで全体主義的な考え方であるからだ。

外国からの輸入農産物に不当に高い関税をかけたり、非関税障壁でもって締め出したりして、国民全員に「国内生産者への応援」を強制する現行システムは、個人の信教と選択の権利を否定するものであり許し難い。

ノーソン文化が大好きなのでそれを応援したい人は応援すればいいし、生産性向上の努力もせず高いコストはそのまま消費者に転嫁するのが正しいとする農村既得権集団なぞは応援したくないと思う人は応援しなくてもいいという選択の自由が認められるべきである。

3 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

日経Plus で本記事についての感想を寄せろとあったので「おだやかに」書いて送ったけれど「没」。「小山薫堂さんに賛成です〜」っていう提灯感想だけを掲載している。日経Plus はちょっと偏っているな。日経夕刊(生活欄)と土曜日日経もそんな感じだ。あのあたりに落ちこぼれの「エコ」記者を隔離しているみたい。

匿名 さんのコメント...

日本が輸出立国だと言うことは、国内のコストは安くなければ競争力につながらないにもかかわらず、実際には人為的に国内物価を高く維持する一方で為替を円安に誘導して窮民政策を取っていたのですね。
これは長期的に安定していないので、バブルがはじければ反動が来たのが今の状況。安い輸入品を買って国内の食料品などは買い叩くのが正解でしょう。その意味で主婦の行動は正しい。

Unknown さんのコメント...

そう「ぞうきんと都市住民は(だまして)絞れば絞るほど水が出る」という哲学でやって来たのですが、もう保たない。東京都だけで三千件以上の倒産。ぞうきんはカラカラになってしまった。