クローズアップ現代 NHK12月17日(水)放送 非正社員に広がる“うつ”~派遣切りが止まらない~雇用者の三分の一は非正規社員であるという。不況のしわ寄せがもろに彼らに行っているのが問題。
世界的な景気悪化で大規模な「派遣切り」が相次ぐ中、派遣社員や契約社員など非正社員の間に「うつ」などの心の病が広がっている。大規模な雇用調整が進む中、1700万人に及ぶ非正社員の心の健康をどう守ればいいのか。 深刻さを増す非正社員の「うつ」の実態に迫る。
誰もがものを買わなくなった世界大不況。当然みんなが平等に痛みを分かち合うべきだ。ところがニッポンではその「痛みの配分」に著しい不公平がある。
一番痛みをこうむっているのが投資家(株主)だ。この1年で投資したお金は半分ぐらいになっている。今まで儲けてきただろうという指摘は当たらない。この10年、配当を含めた投資家へのリターンは、日本の場合一貫してマイナスであったからだ。なけなしの老後の生活資金を金融市場で「運用」してきた高齢者の財務状況は、軒並み、生存問題にかかわるぐらい、悲惨なことになっている。
企業も倒産が相次いでいる。今後も増えるだろう。企業経営者の自殺は今後確実に増える。
こういう事態にあっては、みんなが協力して未曾有の危機を乗り越えるのが、人の道だ。でも、連合は今年は「賃上げ」を要求する方針とのこと。また全農は恥ずかしげもなく米価の釣り上げを図っており、それに成功している。独立行政法人の職員は納税者から昼飯代を堂々とくすね取って平気だ。クビになる心配がない既得権集団はやりたい放題だ。いったい何を考えているのか。そのしわ寄せが、全部「非正規雇用者」に行っているのだ。
組合運動とは、昔の悲惨な労働環境を是正する意味では大いに意味があった。ところがいつしかそれが既得権化してしまい、自分たちの恵まれた労働条件を更に強化しようという運動となってしまうと、労働貴族と化した米国ビッグスリーの労組と同じで、国民から大反発を受けることとなる。
みんなが徒党を組んで自分のエゴばかりを主張するので弱者にしわ寄せが行く。ニッポンの共同体の美風はいったいどこに行ってしまったのだろうか。
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