今晩のNHK番組を見ながら気になったこと(実は前から気になっていたが)。番組とは日本への観光客誘致についての真面目な番組、外国人(韓国人)女性ゲストをはじめ日本の大学教授のゲストもみんな「ニホン」と発音しているのに、NHKのアナウンサーだけは、男性アナも女性アナも、ゲストの発言を遮るように「ニッポン」と発音するのだ。この対称性は衝撃的ですらあった。印象だが、安倍ボクちゃん長州閥内閣以降、特にこの傾向が強まったように思う。
普通の日本人には「ニホン」という発音が圧倒的に受け入れられており、かつ抵抗感がない(国語研究所の調査)。それなのにNHKは敢えて「ニッポン」と発音する。上からの指導があるのだろう。ゲストに対しても「ニホン」じゃなくて「ニッポン」と発音するように事前に指導があるという。「ニッポン」の方が、力強くて愛国心を鼓舞するからだそうだ。「ダイニッポンテイコク」という発音の延長か。
仄聞するところ「ニッポン」という発音は、九州の薩摩地方や長州地方の方言であるらしい。いわゆる本州の(普通の)日本では「ニホン」という発音が普通である。
くわばらくわばら。薩長農村イナカ文化の日本支配は、平成の日本でも依然として進行しているのだ。これは単に日本をどう発音するかばかりじゃなく、すべての価値観に於いてそうだ。なんとも嘆かわしいことである。
5 件のコメント:
いつも楽しく拝見させていただいています。
切手には「Nippon」と印字されており、公式には「にっぽん」と名乗っているようですね。
”ニッポン”の政治的意図は別として、そもそもなぜnihon と nippon の二通りの発音があるのか考えてみました。
おそらく古代の発音体型には現在の英語のようなくちびるを噛む音が存在していて、日本は niphon (二フォン)だったのではないでしょうか。後世にpが残ったのがニッポン、hが残ったのがニホンではないかと思います。
「二フォン(niphon)」説は面白い。古代日本語は母音も子音も豊かな言語だったから。
最近読んだこのブログエントリを思い出しました。
http://d.hatena.ne.jp/filinion/20080831/1220180568
NHKとしてはどちらかというと「古いほうが正しい」という考えなのでしょうか。
kenk88さん、情報をどうも。使い分けについてのNHKの内部ルールを知りたいところです。国語審議会などの公式見解ではどっちでもいいとなっているのに、NHKだけがニッポンでないとダメとしているなら、とても不遜なことです。
コメントを投稿