〔アングル〕米ビッグスリー救済法案審議打ち切り、日本勢の部品調達や販売網に混乱のおそれおいらはGMの社債をすこし持っているので救済がなされないと損をするが、これだけ率直に「効率の悪いものは消えてなくなれ」と言われると、まさにその通りなので爽快な敗北感がある。「敵ながらあっぱれ」と妙に尊敬してしまった。
Reuters: "[東京 12日 ロイター] 米ビッグスリー救済法案が事実上廃案なり、経営環境の悪化に苦しむ日本の自動車メーカーにとって、さらに大きな負担となりかねない展開となってきた。米政府による救済の可能性が残されているものの、仮に破たんすれば米経済を一段と冷え込ませるだけでなく、部品調達や販売網に支障が出るおそれがあり、日本メーカーの米国事業は今まで以上の逆風にさらされる。"
それに引き替え、わがニッポンではどうしようもない非効率産業が延々と延命「治療」を受けている。とっくの昔に淘汰されるべきである産業を死なせず無理やり胃瘻なんかで生き続けさせているのだ。お金が際限なく出ていくがコストを払うのは国民。これじゃ経済が今まで20年間も低迷を続けているのもむべなるかなだ。
これだけドラスティックなサプライサイド対策(つまり救済しないことこそサプライサイド政策なのだ)が打ち出されるアメリカ経済の立ち直りは意外と早いと思う。でもバラマキしか考えられない日本政府のもとでは(「国民生活防衛対策」とか言うらしい)、ニッポン経済の回復はまたしても取り残されることになるのだろう。更なる「失われた十年」が待っているように思う。
2 件のコメント:
IBMはレノボに、ジャガーはタタ・モーターに買われてしまった。
勃興国では、まだ、そのブランドが欲しい人々がいるから、今がビッグ3もいい売り時かも知れませんね。そしてリストラされた余剰の労働力が新しいビジネスを創出する。政府はそれらのビジネスに
対して邪魔をしないだけ。このアメリカのシステムは堅牢です。何より、新規ビジネスの邪魔をしないということが大事ですね。よい競争を促す。保護しないということ
おっしゃるとおりですね。でも、アメリカが「もう必要としない」という産業でしか日本の強みがないというのも悲しいことです。日本では、戦後のどさくさにまぎれて、鉄鋼、家電、自動車はなんとか「お上」の規制にも拘わらず成長できたのですが、それ以降が続かない。通信は規制に安住してダメになり、金融関係でもホリエモンや村上世彰なんか見事に潰されましたね。NHKなどのマスコミが賛美するノーソン村社会のままでは未来がないようです。
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