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でも鹿島茂はさすがに莫大な身銭を古書に注ぎ込んだだけあって、その道の権威となった。古書の値打ちの見分け方、えらい古書とえらくない古書の違い、値段の仕組み、入手方法などなど、事細かに教えてくれる。古書を通じての人間の階級判別につながっていく点は、著者の『馬車が買いたい』1に同じ。下手にえらくない古書なぞ持っていると、バカにされるのである。くわばらくわばら。
これだけ古書を買いまくっていたらいくら鹿島茂の新刊書が売れてもとても持たないと思う。鹿島財閥の御曹司であるという説は著者により否定されているが、いったいどこからお金が出てくるのであろうか2。世界の七不思議のひとつだ。
1 『馬車が買いたい』:
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2 :鹿島茂によれば銀行から借金するとのこと。ただ銀行は古書を買うからと言う理由では貸してはくれないので、別の目的をでっち上げるとのことだ。古書蒐集には借金の才能も必要らしい。
3 件のコメント:
鹿島さんの本は読んでみようとおもいアマゾンの欲しいものリストに何冊か入っていいますが未だ買わず。
ですのでどのような本をお持ちなのか知りません。
同じように稀覯本の収集家「荒俣 宏さん」の「ブックライフ自由自在」を読んで羨ましいと思い、しかしながらその金額に唖然としました。
「グーテンベルク以前の・・・」ネタバレになりそうなのでここまで。
まあ、少なくとも、鹿島茂の本を買うとその印税は古書に回るってことで、ニッポンの文化資本の蓄積のためにも買ってあげましょう。印税を銀座でばらまいて悦に入っている「文士」の本を買うより余程マシ。
気になって「荒俣 宏さん」の本を見返したら「鹿島 茂さん」から「エジプト記」を借りたと言う一節がありました。
アマゾンで「ポチッ」とはもう少し後でします。
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