2008年10月30日木曜日

日経:料亭はアウト(過去のもの)、ホテルがイン(時代の流れ)

今晩の日経で面白かった記事「永田町インサイト」。政治家の料亭離れは激しく「料亭政治」は完全に過去のものとなったという。かつては70軒もあった赤坂の料亭は軒並み閉店に追い込まれているらしい。「小泉チルドレン」のにわか代議士の中に「料亭に行きたい」と言い放ったバカがいたが、その時点で料亭はすでに過去のものになりつつあったと明言する。拍手。

この傾向は小泉首相の時代から始まっていたという。小泉改革には未だ賛否の両論があるが、彼が「料亭」と縁を切ったというということについては、誰もが評価するべきだろう。一人あたり最低数万円はボッたくるニッポンの料亭は、どう考えても異常な存在だった。

邱永漢は料亭で飯を食って、その代金と供される料理の質と量の格差に驚倒し、料亭こそニッポンの「所得再配分機能」だと喝破した。「一個10万円のマンゴー」や「キロ数万円の牛肉」など、バカげた値段の食材が日本で生産されているのは、この料亭需要に対応したものに他ならない。国民から税金を吸い上げ、地方に交付金としてばらまくだけでは気が済まず、官費で料亭で大散財をして地元への資金環流を図る。これが日本の政治家の「心意気」。その真似をおいらもしてみたいと普通の企業でも社用族が跋扈するようになった。さらに、自分のお金で料亭で散財することが格好がいいと思うアホも出現するようになったのである(これは真性のバカ)。

「料亭や日本旅館こそがニッポンの文化」といって、お上に保護と援助を求める声がある(旅館の女将おばさんが大挙して官邸に陳情に来たらしい)。でも、ああいうカッコワルイものはなくなってくれた方が、世のため人のためだ。

一個10万円のマンゴーについてもそうだ。日本の農村が料亭(虚業)需要を当てにした「高級ブランド品」の生産に専念するようだと、料亭と同じ運命をたどる。どっかの知事があんなマンゴーを作れと言ったらしいけど、あいつも「料亭に行きたい」代議士レベルなんだろうね。

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