2008年8月3日日曜日

日経:せんべいの値段が上がっているのは政府が外国農家が丹誠を込めて作った輸入米を赤字で豚の餌に回しているため

せんべいの値段が上がっているという。今年になり約5〜10%の値上げ。コメの値段は中長期的に下落傾向にあるはずなのに、庶民のおやつである柿の種などの米菓だけは値上がり。なぜなのか。ここにもとんでもない「モッタイナイ」仕組みが。

抜粋:
  1. 主食用のコメの価格は下落傾向にあるが、米菓に使うのは国産米では「特定米穀」と呼ばれるくず米。二年前にキロあたり80円だったのが、今では130円を超えている。供給が減反政策で絞られたから。

  2. 米菓業界では国産くず米の代替原料としてWTOミニマムアクセス枠(高関税を認めて貰うかわりに受け入れた条件)で輸入される外国米を使うようになったが、この値段も最近急激に上がった。米国産の輸入米の日本政府売り渡し価格は一年で4割値上がり。

  3. ミニマムアクセスで輸入される外国米は年間70万トンで、国内消費量の約一割。政府は主食用として売らない方針なので米菓用などの用途で売る以外は倉庫に積み上げて保管する(腐るまで)。しかし、最近日本政府は食糧援助や畜産飼料用にこのコメを販売始めたので在庫が減り、需給がタイトになった。

  4. 07年度の畜産飼料向けのコメ販売は58万トン。前年度の4倍増。援助用は年間10万トン程度。飼料用はトウモロコシ価格と同等の価格でしか売れず輸入時の価格を下回る。赤字。そのツケが米菓向けの販売価格に回ってきている。

ニッポン人の主食である神聖なコメが豚の餌になっている。おまけにそのおかげで庶民のおやつが高くなってしまった。コメを買うのはボラれるからパンにしようとしても小麦の高関税の他に輸入時点で小麦生産者に回す「上納金」でボラれる仕組み(小麦生産農家の所得の9割は補助金であるという)。都市貧民は、いつまで経っても、限りなくノーソンに搾取され続けるのだ。怒髪天を衝く思い。

0 件のコメント: